八木アンテナは指向性アンテナの代表機種で、固定対向無線回線用として最も多く使用されています。放射器、反射器各1本と数本の導波器により構成し、各々の長さは約1/2波長で、間隔は1/4波長となっています。すぐれた電気特性とシンプルで堅牢な構造をもったアンテナです。垂直または水平スタックにすれば高利得が得られ、多方向に組合わせれば、希望のエリアを満足させる指向性が得られます。
従来送・受信2波を使用する回線は、アンテナは1局に送信用と受信用の2基を使用していましたが、この広帯域アンテナの開発により、送受信が1基で可能となりました。本来狭帯域特性である八木アンテナの放射器に広帯域特性を持たせたもので、放射素子が太く、60MHz帯用は、アームにそわせた整合回路また150、400MHz帯用は、放射素子内に納められた整合部で構成されています。
後方の妨害・混信をアンテナで極力小さくするために八木アンテナの反射器部へ、数本の素子で構成するスクリーンを上下あるいは左右に取付け、F/Bを約20dB(一般形は約13dB)に改善したアンテナです。
垂直偏波専用でF/B20dB以上を有するハート形指向性のアンテナです。
垂直偏波専用でF/B20dB以上を有するハート形指向性のアンテナです。対移動用の基地局に使用し、特に後方との混変調、妨害を避けなければならない地区に適しています。1/4波長折返しの放射器、1/4波長地線素子2本とL字形の反射素子2本から構成され、鉄塔やマストの頂部より突出して使用します。