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Hitachi

株式会社 日立国際電気

執行役社長 佐久間嘉一郎

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
ここに当社グループ第93期中間期(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)の事業についてご報告いたします。

当社グループの現況に関する事項

1. 事業の経過及びその成果

   当期の当社グループを取り巻く市場環境は、新興国においては経済成長の停滞や減速が継続し、米国においても先行きに不透明さが見られる等、世界経済全体としては不透明な状況が継続しました。国内経済においても、公共投資分野の需要低迷等を受け、関係市場において市場規模の縮小傾向が見られました。

   このような状況のもと、当社グループは、グローバルビジネスの強化や新事業の立ち上げのための施策を推進するとともに、国内外において受注獲得に向けた積極的な事業活動に取り組んでまいりました。

   当期の営業状況としましては、受注高は185,285百万円(前期比113.9%)、売上収益は171,857百万円(前期比95.1%)、調整後営業利益は14,759百万円(前期比1,382百万円減)、EBITは10,349百万円(前期比6,182百万円減)、親会社株主に帰属する当期利益は7,459百万円(前期比5,539百万円減)となりました。

   なお、当社は、消防救急デジタル無線機器の納入に係る取引に関して、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号)」に違反する行為があったものとして、公正取引委員会より2017年2月2日付で排除措置命令を受けました。当社では、当該処分を厳粛に受け止め、速やかに是正措置を講じるとともに、再発防止に向けたコンプライアンス体制の強化を実施しました。

2. セグメント別の概況

(1)映像・通信ソリューションセグメント
   映像・通信ソリューションセグメントでは、国内における市場規模の縮小に伴う競争激化の進展、新興国における政情不安や景気低迷等により、売上収益は79,274百万円(前期比88.9%)、調整後営業利益は1,102百万円(前期比699百万円増)、EBITは3,383百万円の損失(前期比3,877百万円減)となりました。

(2)成膜プロセスソリューションセグメント
   成膜プロセスソリューションセグメントでは、アジアにおける半導体メーカーの設備投資が堅調に推移したことから、売上収益は91,544百万円(前期比101.1%)、売上構成比の変化等により調整後営業利益は13,708百万円(前期比2,170百万円減)、EBITは13,963百万円(前期比2,043百万円減)となりました。

(3)その他
   その他のセグメントでは、売上収益は1,039百万円(前期比108.3%)、調整後営業利益は485百万円(前期比234百万円増)、EBITは457百万円(前期比204百万円増)となりました。

3.対処すべき課題

   当社グループを取り巻く今後の事業環境は、世界経済においては、新興国における経済停滞の長期化、東アジアや中東地域の地政学的リスク等もあり、全体として不透明な状況が継続することが予想されます。国内においても、関連市場における市場規模の縮小に伴う競争激化の継続等が想定されており、国内外ともに厳しい事業環境が予想されます。

   また、今後、HKEホールディングス合同会社による当社の普通株式に対する公開買付け等(以下、「本公開買付け」という)が予定されております。本公開買付けが成立した場合、新たな資本パートナーのもとで課題解決を加速し、社会インフラの質的変化への対応やスマート社会の到来に向けた半導体産業の変革に対して、当社グループがこれまで培ってきた技術や日立グループとの連携、お客様との協創等により、以下の諸施策を推進してまいります。

事業方針

(1)映像・通信ソリューションセグメント
   選択と集中による事業ポートフォリオの転換を含む、事業構造改革の推進が喫緊の課題です。これにより、短期的な業績の変動に左右されることのない安定的な事業基盤を確立し、成長分野へより一層注力できる機動的な経営を強化推進し、企業価値の向上と更なる成長をめざしてまいります。

   国内市場は、無線システムや映像監視システム等の従来事業の縮小傾向を踏まえたコスト構造の適正化により収益力を確保するとともに、経済停滞の長期化が見込まれる海外市場においても、オペレーションの見直し等により事業を最適化します。

   また、高度化・複雑化する社会の中で、市場のニーズは、製品やシステムからIoTに代表されるソリューションサービスへと変化してきています。こうした変化に対応するため、当社グループの持つ映像・無線技術や製品をコアとして、超高感度カメラ、画像処理技術を活かした公共施設向けの映像セキュリティソリューション、震災等の発生時において情報収集・把握、配信等の一元管理を可能にする防災無線や監視カメラ技術を活用した防災減災・危機管理ソリューション等の新分野ソリューション事業へのリソース集中を加速させ、事業ポートフォリオの転換を積極的に推進します。

(2)成膜プロセスソリューションセグメント
   半導体デバイスやその製造装置の技術革新のスピードは速く、開発競争は大変厳しい事業環境下に置かれております。先行投資がますます重要になりますが、迅速で最適な意思決定による成長戦略を追求し、更なる成長をめざしてまいります。

   IoT市場の拡大により、先端技術と高付加価値サービスに対するニーズが高まりを見せる半導体市場において、新製品の量産拡大と更なる高度化の推進による縦型装置のシェア拡大を図るとともに、成膜後の膜質を改善するトリートメント装置についても、新分野事業として強化してまいります。

   また、急拡大を見せる中国市場にも注力し、新組織を立ち上げ、現地パートナー等との連携により市場の開拓とシェア拡大をめざします。

   サービス事業分野においても、長期使用装置に対するリノベーション提案、中古装置の販売拡大、リモート保守ビジネスの推進等により、プロダクト・ライフサイクル・ビジネスの進化を通じて、更なる事業の成長と拡大を図ります。

コンプライアンスの徹底

   公正取引委員会より排除措置命令を受けたことを厳粛に受け止め、再発防止に向け、コンプライアンスに対する取り組みを強化し、役員及び従業員一人ひとりが「基本と正道」を遵守する企業文化の醸成に努めます。

2017年6月
執行役社長 佐久間 嘉一郎